Winnyユーザー逮捕

 ついにWinnyで逮捕者が出ました。被疑者の19歳無職男Aと41歳自営業男Bで,Aは57本のゲームボーイアドバンスドのromイメージ,Bは映画「ビューティフルマインド」をダウンロード可能にしていた為,公衆送信権の侵害の容疑という事です。これに伴い,Winnyの作者である47氏も家宅捜索を受けた模様。現在Winny公式サイトは停止しています。
 まぁ,いずれこういう事態にはなるとは思っていましたが,問題なのはWinMXと違いWinnyは責任の所在が曖昧だということ。WinMXは,ファイルを意図的に共有しない限りは共有されないわけですが,Winnyはダウンロードしただけでそれがキャッシュ(暗号化された共有ファイル)に入ります。また,意図的にダウンロードしていない場合であっても中継者になってしまえば,自分の意図していないファイルがキャッシュされることになります。つまり,この逮捕者が仮に,なんか試しにダウンロードしてみただけで,そのファイルの公衆送信件侵害になるかもしれず,もっと言うなら試しにファイル検索をかけてみて,しばらく放置しておいたらいつの間にか公衆送信件侵害になっている,という事も有りあえるわけです。そんなんで逮捕されたら堪ったものではありません。ましてや後者のケース。今回の検挙で,その辺の詳細がわかれば今後の指標になるかも知れません。
それにしても今回の被疑者はむしろ被害者。ご愁傷様です。
 前々から思ってはいたのですが,基本的にP2Pファイル交換ソフトなんてのはアングラな物で,アングラな物というのはマイナーであるべき物なのですが,アホ雑誌の代表格ネットランナーを始めとする初心者向けアングラ入門記事のせいで,初心者を動員しメジャーにしてしまったからこんな自体になるわけです。アングラなツールが変にメジャーになってしまった結果,パソコン初心者のバイブル週刊アスキー(12/09号)で「Winny2超入門」なんて特集が組まれる羽目になるわけです。挙句の果てが今回の一件ですよ。
ふぁっきんネトラン,ふぁっきん週アス
出版社というのは,アングラ系には手を出さない程度のモラルを持っていて然るべきかとかと思っていたのですが,最近では形振り構わずですね。
いうことで以上の様なアホ書籍には極力触れない様にしましょう。